ピアソラ日記

徒然なるままに…南半球より

本『危険なビーナス』東野圭吾

 

日本からの知人が置いていってくれた本です

東野圭吾さんのファンのようで

いつもたいてい一冊は彼の新刊が入っています

 

彼らは半年に一度くらいの割合でこちらに来るので

東野圭吾氏の新刊もその割合で出ているということでしょうか

改めてすごい作家さんだなと感服します

 

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さて内容をカンタンに説明すると

主人公の獣医が行方不明になった義弟を

彼の妻だという才色兼備の女性と一緒に

探しだすというストーリー

 

そこに遺産相続やら母親の殺人疑惑やら

脳の研究やらサヴァン症候群やらが

いろいろ関係してくるのですが…

 

 

主人公がどうにも魅力に乏しい…

別に主人公だから魅力的でないといけない

というわけではないのですが

こんな一歩間違えたらストーカーみたいな

主人公にはなかなか感情移入できませんよ

 

 

なのでストーリーは取り敢えず脇に置き

このサヴァン症候群という初めて聞く

言葉を調べてみました

この記事には類稀なる才能を多分野に置いて

発揮できる人たちの症例が載っています

 

www.nikkei-science.com

 

 

レインマンダスティン・ホフマン

演じた役がそうだというのですが

以前はウイリアムズ症候群と言われていたような気がします

レインマンは1988年の映画なので

当時はこの「サヴァン症候群」という言葉は

一般的ではなかったのでしょう

 

(いつものように断言しましたが

私の記憶違いだったらすみません)

 

 

英語で検索したところこんな記事がありました

 

www.wisconsinmedicalsociety.org

 

 

このHPには「サヴァン症候群」のアーカイブ

2011年からあるので興味があれば

遡って読んでみてください

HP作成元の団体"ウィスコンシン・メディカル・ソサエティー"の

以前の会長はD・Aトレッファート医学博士だとあります

上の日経記事の著者と同じ方ですね

 

この博士こんな本も1990年にすでに出していました

彼がこの研究の第一人者のようです

 

https://www.amazon.co.jp/なぜかれらは天才的能力を示すのか―サヴァン症候群の驚異-ダロルド・-トレッファート/dp/4794203853

 

 

 

実際にサヴァン症候群と診断された方の本もありましたよ

こちらは是非読んでみたいです

 

www.amazon.co.jp

 

 

 

ここに至って「サヴァン症候群」と断定できる

症状や症例はまださほど多くなく

研究もこれからの未知の領域なのだと理解しました

 

サヴァン症候群」とググってみると

メディアのはしゃぎっぷりがすごいので

なるほど後天的に天才脳を取得できる研究

なんてものが存在したら確かに

これはセンセーショナルです

 

本文に出てくる

「人間の立ち入ってはならない領域」

の意味が今ようやく理解できました

なるほどそういう視点で読んだら

興味深い本なのかもしれません

 

ストーカーの話などでは決してないので

誤解なきよう…