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ピアソラ日記

徒然なるままに…南半球より

映画「ノクターナル・アニマルズ」NOCTURNAL ANIMALS 🌟🌟🌟⭐️

 

いきなり美醜を問われるオープニングです

なかなかチャレンジングな映像は好悪が別れるかと思いますが

でも不思議と引き込まれましたよ

 

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Nocturnal Animals Official Trailer 1 (2016) - Jake Gyllenhaal Movie

 

 

デザイナーで名高いトム・フォード監督の第二作目です

一作目の「シングルマン」の息を呑むような美しい映像と違い

今回はヴァイオレントな映像満載でした

 

 

アートギャラリーで成功し 欲しいものはほぼ手に入る生活を

送っているスーザン(エイミー・アダムズ)の元に届いたのは

前夫エドワード(ジェイク・ギレンホール)の手によって書かれた小説

小説は親子三人が襲われるショッキングな描写で始まる

現在の夫(アーミー・ハマー)との関係や前夫との思い出に

苦しめられ眠れない日々を過ごすスーザン

小説を読み終わったスーザンは前夫と会う約束を取り付けるが…

 

 

原題の「NOCTURNAL ANIMALS」というのは夜行性動物のことだそうです

映画の中で「前の夫が不眠症の私のことをそう呼んだのよ」

と友人に語るシーンが出てくるのでスーザンのことを指しているのでしょう

二転三転のスリラーというわけではありませんが

この衝撃的な小説の内容と実生活がどう関わってくるのか

なぜ彼はこんな題名の小説を前妻に送りつけてきたのか

最後までハッキリとは明かされないのでどんどん想像が膨らみます

 

いつもの癖で色々と想像するのですが

まるでそんな観客の浅はかな想像はお見通しとばかり

たちどころにに予測を裏切る映像が流れます

例えばこの小説は二人の身に実際起こったことじゃないか?

という予測は一本の電話でさらっと否定されます

 

とはいえ小説の内容が誰の身にも起こっていなかったとは

物語の後半で明かされる思い出の一つによって

言えなくなります

 

ラストはまだこの先にもう一幕ありそうな

含みをもたせた終わり方でしたが

どう考えてもハッピーエンドは待っていなさそうで

鏡を見て濃い口紅を落としたスーザンに哀れに感じたのですが

それはあくまで私の勝手な想像に過ぎません

 

シングルマン」は圧倒されるような「愛」を

「美」に置き換えて私たちに見せてくれましたが

今回は同じ「愛」を語るのでも

その重さを心をえぐるように表現していたので

なんだか見終わってすっかりグッタリしてしまいました

 

それでも映像美にはやはり目を奪われるし

エイミー・アダムズがハッとする瞬間には思わずこちらも

ハッとしてしまう上手さにはやはり惚れ惚れしました

途中ちょっとだけ出てくるスーザンの母役のローラ・リニー

アクの強い母親役が堂に入ってセリフ共々良かったです

 

 繰り返し見たいと思う映画ではありませんが

記憶に残る一本となるのは間違いないと思います

 

 

 

 こちらは強力オススメの一本!

未見の方はぜひ

 


映画『シングルマン』予告編